[[無線工学メモ]]

無線で大切なのはやっぱりアンテナだ。

高利得のアンテナは受信にも送信にも有利なことは常識だ、高出力ばかり頼るのではなく、アンテナの整備が一番。

例えば20デシベルの利得の八木アンテナでは~
&mimetex(10\log{n}=20\\log{n}=2\\);~
となり約100倍の利得が得られます。1Wで100Wと同じです。~
それでは半分の10デシベルではどうでしょうか?~
&mimetex(10\log{n}=10\\log{n}=1);~
となり10倍です。

このように少しでも利得の高いアンテナが良いことがわかります。



**アンテナの種類とインピーダンス [#t044b878]
|アンテナ名|長さ|インピーダンス|実効長|
|半波長ダイポールアンテナ|&mimetex(\frac{1}{2}\lambda);|73Ω|&mimetex(l_e=\frac{\lambda}{\pi});|
|八木アンテナ|&mimetex(\frac{1}{2}\lambda);|20〜30Ω|&mimetex(l_e=\frac{\lambda}{\pi});|
|&mimetex(\frac{1}{4}\lambda);垂直接地アンテナ|&mimetex(\frac{1}{4}\lambda);|36Ω|&mimetex(l_e=\frac{\lambda}{\pi});|
|グランドプレーン||21Ω||
|ホイップアンテナ||36Ω||
|折り返しダイポール||272Ω|実効長 &mimetex(l_e=\frac{2\lambda}{\pi});|
|スリーブアンテナ|&mimetex(\frac{1}{2}\lambda);|73Ω||

線路の特性インピーダンス&mimetex(Z_o=\sqrt{\frac{L}{C}});

給電線とアンテナのマッチングを取るためにアンテナチューナーなどが必要となります。

[[アンテナチューナー>http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9E%E3%83%83%E3%83%81%E3%83%B3%E3%82%B0_%28%E7%84%A1%E7%B7%9A%E5%B7%A5%E5%AD%A6%29]]

**SWR [#a3b21444]
***アンテナと給電線とのインピーダンスによってのSWRについて [#mfbea0e8]
ダイポールアンテナ(73Ω)に50Ωの同軸ケーブルを接続した場合のSWR値は下記の通り。

少しでも損失を無くすためにアンテナチューナは必要です。

&mimetex(\frac{73}{50}=1.46); です。









**アンテナについて [#xcf32669]

まず、アンテナというとその長さが最初に頭に浮かぶ、無限長なら最高なのだが、狭い土地ゆえ不可能で、有限の長さとなる。~
要するに先端が開放されているようなアンテナである、そういったアンテナを&color(red){定在波アンテナ};と呼ぶ。~
この定在波アンテナの特徴は
-目的の周波数に共振させて使う
-共振する長さは波長の4分の1の奇数倍又は2分の1の整数倍になる
-指向性は双方向
-接地型と非接地型がある。(非接地型は八木・ダイポールなど)

***周波数と波長とアンテナの長さを数学的な式にすると [#b0d73973]

長さを&mimetex(l);とし、周波数を&mimetex(f);と表す~
共振周波数を求める式は &mimetex(f=\frac{1}{2\pi\sqrt{LC}});~

その時の波長λ[m]は&mimetex(\lambda=\frac{30*10^6}{f});~

展開するとλ&mimetex(=4l);

また奇数倍から&mimetex(l=(2n-1)\frac{\lambda}{4});

***7.1MHzのダイポールアンテナを考えてみよう。 [#f34609c0]
波長の2分の1に共振させるためには
波長λは&mimetex(\lambda=\frac{30*10^6}{f});から&mimetex(\lambda=\frac{30*10^6}{7.1*10^6}=42.25[m]);となります~
2分の1ですから、&mimetex(\frac{42.25}{2}=21.125);となりアンテナの長さが決まります。~
実際はこの数値に短縮率(数%)を考えます。

**その前に放射効率を考えてみましょう。 [#nfbdce7d]
***アンテナの実効抵抗と放射効率 [#bfe71e81]
アンテナに電力P[w](空中宣伝力)を供給しI[A]の電流が流れたとき&mimetex(P=I^2*R);(オームの法則)の関係があります。この時のRをアンテナの実効抵抗といいます。~
電波を空間に放射するために役立つ放射抵抗Rrとアンテナで熱損失になるRiの和になります。

&mimetex(\frac{1}{4});波長の垂直接地アンテナの放射抵抗は36Ω、半波長ダイポールのアンテナの放射抵抗は約73Ωです。

***半波長ダイポールアンテナの短縮率 [#mbbacace]
本からの受け売りです

半波長ダイポールアンテナの長さlは、Δ%だけ短縮すると給電点インピーダンスは純抵抗(73.1Ω)になります。このΔ%を半波長ダイポールアンテナの短縮率といいます。

式にすると&mimetex(l=\frac{\lambda}{2}(1-\Delta));%となります。

給電点インピーダンス&mimetex(Z=73.1+j42.5);

アンテナの長さを半波長よりやや短くするとアンテナエレメントがやや容量性になり42.5Ωの理空くタンス分が打ち消され、給電点インピーダンスは純抵抗の73.1Ωにすることができます。

***アンテナの放射効率と放射抵抗の話し [#u3e26df6]
アンテナに供給する電力&mimetex(P);[W]、放射する電力&mimetex(P_r);とすると&mimetex(\frac{P_r}{P});を輻射効率といい、一般に百分率%で表します。~


**アンテナの放射電界強度 [#p24ecf52]
電界強度

ある地点の電界強度は[V/m]の単位のように1メートル当たりの電圧であるが、一般には1μV/mを基準[0dB]とした時のデシベル値で表します。

例えば電界強度100μV/mをデシベルで表すと~
&mimetex(20\log{100}=20\log10^2=20*2\log10=40*1=40);となり40デシベルとなります。

+続く&mimetex(\gamma);


**利得について [#t21016c0]

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